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中根 佳弘; 坂本 幸夫
Proceedings of 5th Specialists' Meeting on Shielding Aspects of Accelerators, Targets and Irradiation Facilities (SATIF-5), p.241 - 252, 2000/00
加速器施設の放射線安全設計に用いられる粒子輸送計算コードについて、線量評価の精度検証に適した実験値は極めて少なく、実験的な検証がほとんど行われていない現状にある。本研究では中高エネルギー中性子に対する線量評価の精度検証に有用な実験値を取得することを目的に、TIARAの40及び65MeV準単色中性子入射による平板ファントム内吸収線量分布を測定し、粒子輸送計算コードによる解析結果と比較した。また中性子束の計算精度を確認するため、U核分裂反応率分布も測定し、解析値と比較した。その結果、ファントムの最も深い位置で核分裂反応率及び吸収線量値は実験と比べて最大で33%及び18%の過大となったものの、そのほかではおおむね16%及び10%以内で実験値を再現できることを明らかにし、得られた実権値がベンチマーク問題として有用であることを示した。
坂本 幸夫; 津田 修一; 佐藤 理*; 義澤 宣明*
Proceedings of 5th Specialists' Meeting on Shielding Aspects of Accelerators, Targets and Irradiation Facilities (SATIF-5), p.313 - 324, 2000/00
第4回加速器遮蔽専門家会合以降、日本では数学ファントムモデルを用いた高エネルギー放射線に対する線量換算係数に関して4つの評価活動が行われた。1つ目は高エネルギー光子に対する実効線量及び周辺線量当量の評価であり、2つ目は高エネルギー電子に対する実効線量の評価である。3つ目は高エネルギー線に対する実効線量、実効線量当量の評価である。4つ目は100GeVまでの中性子・陽子に対する評価である。EGS4コードによる光子・電子の線量換算係数はFLUKAコードシステムで評価されたものとほぼ等しい。しかしながら、HERMESコードシステムによる10-100GeV中性子・陽子の線量換算係数は、FLUKAコードシステムでの評価値に比べて小さい。これはHERMESコードシステムの核反応モデルの違いによるものと考えられる。